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はじめてのソルキチ入門

マジバトル漫画のノリ
天籟ウィンドフェスという大きな区切りを超え、Cカラーの下第2章となりましたSoulCatcher[s]
新展開といいつつも、流れは「部内で認められる」という延長戦上ではありますが。

さて、ここ2週の閑話合宿と第3次リーダー攻略・雅編導入の物語。

op.27 19小説休符  (19=週刊連載のページ数分の息抜きパート)
op.28 見る者掴む者 (神峰と刻阪、物語全体のおさらいパート)

タイトル、あらすじまとめの鳴苑ジャーナルからも見て取れるように新規読者向けの導入パート
本筋の圧倒的な展開速度から「勢いだけ」と見られがちですが、非常に戦略的な構成が感じ取れます。

唯一無二の作品まとめ(自称)の本ブログと致しましても、このop.2刻阪ばりの勧誘に加勢したい所。
というわけで、今回は「ソウルキャッチャーズ」全体としての見どころをまとめたいと思います。

「苦悩を通して歓喜に至る」、いつもは作中キャラのものですが、今回ばかりは「打ち切り」という苦悩を見事超え切りセンターカラー・VOMICといった歓喜を掴んだ神海先生や担当編集を初めとした読者のものです。

方針としては、
・題材はop.27,28を軸に
 いつも通りの話まとめとしての側面の他、「新規向けの話で見せたかったと思われる点」重視。
・この漫画の大変な所も難しい所もメンドくさい所も 大好き
 「合う読者」「合わない読者」が議論される事も多々ある本作です。
 ほめる一辺倒では押し付けがましいため、ネガキャンになりうる感想もなるべく揃えます。
 「そこは許せない」と漫画読みの方針として決裂してしまったら、何も言うことはできません。
・あくまで素人の主観
 筆者自身は吹奏楽部出身ですが、今も音楽に近しいわけでもなく、漫画も創作経験に乏しいです。
 「吹奏楽」「漫画」両面において偉そうな講釈たれる場面もありますが、あくまで私感です。
 歩く音楽事典ほど詳しいわけでもないので、まともな意見はググるかスレで探してください。

○基本的な構造

「"見"て!!"掴"んで!!! 魂を!!!揺さぶれ!!!!」

このセンターカラーアオリの通り、心を見られる指揮者志望・神峰が人々と向き合い、心を掴む演奏者・刻阪を中心とした音楽の力で心を変えてゆく物語。

op.28ではこの基本構造を踏襲してテンポよくまとめられています。

・問題提起

このままじゃ一体感が得られない! プギャー

 パート内を暗雲に飲み込む問題点。今回は「いがみ合う2人」の仲を取り持つことが必要。
 また、聴衆に音を届けることも最終目標。並行して「バカにしている」2人を配置。
 神峰はここで心が見えることによって、本質的な原因を推測することができます。
  この能力のために、イベントフラグを踏むのは凄まじく早いです。
  勿論葛藤は描かれるのですが、推理パート好きには物足りない部分があるかもしれません。
  ただ情報があくまでイメージ図、その意味を伏線と合わせ考察し楽しむ人も多いです。
 
・解決提案

戸惑いながら 僕たちは 「なんでわかる」禁止 修さんの汗並の震えっぷり 
 彼はこの能力に振り回されてきた過去から、コミュニケーションが苦手ぎみでメンタル弱々です。
 それでも苦悩を抱える人たちのため、恐怖を乗り越えまっすぐ向かい合っていきます。
  やれないことをやろう、がメインの熱血ぎみなため、暑苦しいとはよくいわれます。
  ただズカズカ入り込むわけでなく、神峰自身悩みながらの言葉のため感情移入はしやすいです。

・実践演奏
 
いつもはもうちょい具体的な指示です 属性ノーマル 威力140 命中100
 そして神峰が心に合わせて自ら指揮をすることで、目的達成のための演奏をします。
 彼自身も語りかけますが、本当に心に響かせるのは音。
  その場その場で違う最適解に合わせるため、作中でも「行き当たりばったり」と評価する者も。
  しかしだからこそ当事者はしがらみから解放され、自分を見つめなおしていきます。

・歓喜に至る

「やるじゃねぇか・・・」「お前もな・・・」




「互いに向き合い認め合う」「本気の演奏を目の当たりにする」と、問題に対する回答。
現在主軸となっているパートリーダー攻略では、対象が「聴衆であり演奏者」。
そのため即座にレスポンスとなり演奏に昇華され、大きなカタルシスを生む要因となっております。



 そしてその結果をもたらした神峰を認め、以後仲間となり強力なサポーターとして活躍します。
 マスコットになったりチョロインとなったり、睨み合っていた序盤とのギャップを楽しみましょう。

スタイリッシュダブルハイタッチ(下) なんということでしょう これが末路だ


○テーマ

刻阪氏に染められている神峰さんの図 伝える勇気 人との関わり合いの中で心は形成される

「『音は心 心は音』だよ どんな人も『自分の音』と『自分の心』は絶えず影響し合っている」

初めて向き合った打楽器編での刻阪からの助言。今回もあえて再登場した本作の根幹をなす言葉。
神峰が心だけでなく音も見えるのは、心の延長線上に音があるから、といった解釈も。
刻阪はもとより心の影響で吹奏楽部全体が壁に阻まれていると考え、神峰を「救世主」と表現した。
そのため、苦悩する心を解放することで音が変わり、バンドの音が形を成していく様を描いている。
気持ちの持ちよう、心の在り方で道は開けると語りかけてくるようである。

人と向かい合うことの大切さ

突き刺さる自己言及

「いっしょに」 
「パートリーダー攻略」と聞くと個人でタイマンを張るような印象ですが、解決すべき問題はキーパーソンが他におり「人との関わり方」が根幹にあることが多い。
「一緒に」といった仲間意識を強調する事も多い。いかにもジャンプの「友情」である。
だから神峰も、働きかける、語りかけることで心を紐解いていく。
誰もが経験してきた、青春の苦味を湛えた本作の「苦悩」という題材。
怯えながらも自らを奮起させ立ち向かう、神峰のそのまっすぐさが眩しくて。
その点で、青春の後悔を持った人にこそ響きやすく、対象年齢は高いのかもしれない。

○構成

序盤は超圧縮展開だったこともあり、まず目に付くのがその勢い・密度です。
熱に侵され圧倒されるがまま巻き込まれてもよし、一歩引いてギャグじみた描写に笑うもよし。
しかしさらに冷静に見ると、非常に緻密な構成に基づいて物語が進行しています。

攻略済Parc.Tpの力を借りて

特にここまでの序盤は「吹奏楽のための木挽き歌」のために作られたと言っても過言ではない綿密さ。
第一関門に激情家である打樋を乗り越えることで自信をつける。
そこで奏馬に目をかけられ、目標を提示する音羽と親しくなる。
伊調との対決という中目標を得て、課題と向き合い達成のために御器谷に師事する。
これまでに味方につけたパートの協力の元御器谷の力を引き出し、邑楽の心を晴らす。
これまでの手法で対処できない吹越の悩みに直面するも、得ていたコネから剛健と出会い道を決める。
同じ曲のソロパートを用いて、2組目の問題も解決する。
そして直接対決は、これまで得てきた味方の力を信じることで新たな局面に踏み出す。
仲間とのふれあいで楽しさを見つけ、これまでの道の意味を見出す―――

キャラクター造形自体がその楽器にピッタリな上に、物語上の役割も全て不可欠な必然性で連なる。
どれが欠けても、順番を間違えてもこうはならなかったと思える連続性。
 執拗なまでにこれまでのあらすじを重視するのも、過去あっての今である構成だからこそ。
 読み続けることに意味があるからこそ、掴まれた心を離さない。
スタンド:かいせつひびき ウシャる 棟梁、滝田さんマジカワなんでください 省略されやすい可哀奏馬センパイ パカーンマスタリ この辺特に神峰の師匠 デレ姐御 ツインテが元気 風邪ひいても天使 1人だけデフォルメじゃないの選んだら幼稚園の引率みたいになってしまった
こういった背景ながらキャラクターも物語の奴隷になりすぎず、各々のポジションをしっかり確立して息づいている。
メインとなるパートリーダーの人数だけでも12人と麦わらの海賊団を超える大所帯であり、その上他校生も各校のサウンドの体現者として特色がでており、モブ部員もどことなく目を引く。
根底にある「関わり合い」のテーマの存在から、キャラ同士の関係性も滑らかに回っている。
これでいて各々が要所で存在感を出しつつ話もとっ散らからないと、非常に巧みであります。
気に入った推しキャラの活躍を心待ちにする楽しみ方でも問題ありません。

○演出

物語で描かれているものを適切に伝えるために必要なものは演出。
トーンワークや漫符といった効果、コマ割やイメージを駆使し目に飛び込んできます。

音を食う顎からともに走る馬へ 心に突き刺さった残響
まず特徴的なのは、「心が見える」能力に基づく「心・音の視覚イメージ」。
目に見えない音楽を紙面に落とし込んだ、ソウルキャッチャーズたる最大の武器。
「心情を表情で表せないのは三流」とも言われますが、本作に置いては逃げではなく攻め。
隠している事・本人が自覚していない心の動きも物語に組み込まれてゆきます。
演奏時は姿勢が固定のため、心でリアクションのダイナミズムを確保する意味合いもあります。
 むしろ心情の表れとなるセリフの如く雄弁に語り、テンポアップを進めます。
 ただでさえ神峰のモノローグでネームは多い部類のため、間隔的に掴める要素として役立ちます。

そしてそのイメージの理解を助ける、漫画の表現そのものが鬼才・神海英雄の真骨頂。
 特徴的な表現を多用することで、「新海漫画」と呼ばれる読み味が生まれているように思います。
 以下、あくまで一読者として感じた印象なので、実際の所は技法書でも探してください。

・エフェクトと情報の同化
初邂逅 背景と合ってるあたり確信犯
形を成した「音」だから、楽譜を帯びている。
そういった視覚的にわかりやすいデザインな上、神海っちゃんは五線譜を集中線に使う
デザインそのものが漫画効果としても意味をもっているのである。この情報量ですよ。
他にも、神峰の指揮の軌跡である虹など。

・縦ぶちぬきのコマ多用
過剰な影のつけ方とかもね


神海演出の特色として、縦長のコマを用いる頻度が他作家に比べ非常に多い。
楽器が縦長・表情(顔)と心(胸)を並べて表示するためといった画面上の都合と言った側面もありますが。
本来字型に読み進めることの多い漫画紙面。
このコマ割によって、横一直線に読み進められ視点移動も勢いよく進む効果が。
かつ1ページ独占の大ゴマにしない事で、情報量も時に窮屈な程に濃厚になります。
ダイナミックさを得た上で物語の勢いを殺さない、作風に合致した効果的な配置です。


閑話としては、コマどりが縮小されすぎざるを得なかったり、今回初運用の段組みとかしないとスペースが異常にあいたりしてブロガー泣かせ

・コマ分割
意志/恐怖 成功/違和感 ちょっと考えているような時間演出にも
一つの表情の続きを2コマに分割し、2つの意味を持たせる表現も散見されます。
同じタイミングで起こっている事・感じている事をテンポよく表現できる手法ですね。
更にコマの間で見えていない部分にも想像力が働いてなんとも趣深い。罪深い。

・リフレイン
奮起 狂気 セーニョ:繰り返し記号 往く谺 来る奏馬 往く邑楽 来る谺

音楽においてもダカーポ・ダルセーニョといった繰り返しや、メロディの雰囲気違いは用いられる。
上の2組のシーンの様に、同じセリフに違う意味を含ませたり似た構図で谺先生の変化を示したり。
前作LIGHTWINGでもみられた得意技らしいとのこと。
印象付けが鮮やかな上、細かい点を探したいファンサービスにも。


○まとめ○

・きっと好きになれる人
 閉塞感から解放される、爽快感を感じたい
 力強さ、勢いにのれる
 吹争楽のノリを許容できる、バトル漫画として認識できる
 年上フェチかつ尻派とみられる神海っちゃんの絵からエロさを見いだせる
 のめりこみやすい
 完成度の高い作劇に触れたい
 尖った長所を認められる

・苦手と言われても仕方ない人
 王道展開=お約束に入り込めない
 描写のくどさ、モノローグの量がめんどくさく感じる
 ヌイソウガクを許しがたい、リアリティから外れて欲しくない
 絵柄は近年で珍しく線が太く濃い方、萌絵足り得ない
 入れあげるという感情が理解しがたい、特に何も感じない
 1話完結でどこからでも読める作品の方が楽
 荒が目につくと入り込めない

長所と短所は表裏一体、合わないものを無理に押し付けることはできない。
「恋とは認める事、愛とは許す事」が、受け売りだか自作だかわかりませんが自分のスタンスです。
いいと思えるのは長所を理解した時、思い続けられるのは短所が気にならない時と考えています。
私も流石に女子のアップで唇トーンはくどいだとか、細々とした所で嗜好の合わない部分はあります。
それでも、そんな部分を吹き飛ばすほどの神海先生の音楽への愛、この物語への熱量をビシビシと感じるからこそ、それが広く伝わって欲しいと願うからこそこのようなレビューに走るわけです。

上記苦手意識になりうる点は、要素や点での評価が主となっているとみえます。
できれば印象だけで決めず、一度手にとってみてもらいたいと思います。
「楽な事選んで楽しかったことなんて一度もなかった」のように、今を悔いなく生きようと思える言葉や物語が詰まっています。
是非とも青春の郷愁に囚われる世代だけでなく、高校生ら当事者世代の活力になって欲しいと切に願います。
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ジャンル : アニメ・コミック

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プロフィール

戸付湯歌

Author:戸付湯歌
たかが知れている。

思いつきはツイッター経由。
 思考の嗜好であり、試行の歯垢に過ぎない。

主に遊戯王のカードやデッキの考察、自分専用まとめwiki。
たまに漫画・アニメ評とか。
神海英雄先生のソウルキャッチャーズは永遠の魂です。

主要記事
遊戯王 過去の妄言
ご当地大戦 布教用考察
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