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【SoulCatcher[s]】みんな歩いてきた道だから

  前提条件知ってないと何がイカンのかわからないコマ

心を見る能力によって悩みつつも、活かす道を見つけてられるようになってきた神峰。
そこに、能力が通じていない相手が現れた・・・?


  振り向き美人のベストショット

第2章の始まりを告げるは、木管楽器最後の関門、木戸雅。
 事の発端は「アンサンブルコンテスト」を目前に控えた時期での退部宣言。
 「全員で全国に行きたい」神峰はその真意を測りたい。

直接本人と関わるはほぼ1話と棟梁編以上のハイペース。
 しかし主人公・神峰もしっかり描くわ既存のキャラ立ては押さえているわの高密度。
 その上、神海先生お得意のリフレイン要素も満載。

今回は本筋よりも、構成的な部分で思う所が多かったです。
 駆け抜けつつも凝縮された見所、まとめてみたいと思います。

Op.29 チューニングガール
 元ネタは特になしの模様。雅の在り方を端的に示した、ある意味で二つ名。

チューニング。それは環境に沿って自身の調子を合わせる事。
 木戸雅その人は、そうした「合わせる事」に長けた人物だった。

コミックス来たらタイトルコールのコマと差し替え予定


始めは見えなかった心は、人よりはるか上を飛ぶ鳥であった。
上から眺めることで合わせるべきものがよく見えた。
しかし心が自身からすら離れ、感情を共有できていなかったのかもしれない。
そして見えないほど飛び続ける、降りてこない心の在り方は、果たして問題ないと言えるのか。

恵あざとい!

そんな彼女は、邑楽に誘われ高校から初心者入部した、キャリア1年半程度の身の上。
 指揮と奏者の違いこそあれ、神峰にも邑楽や星合辺りの経験の重要性を重んじる者よりは否定的ではなかったのかもしれない。

そして手に取った楽器はオーボエ。「ギネスに載るほど扱いが難しい」など、特殊性の強い楽器。
 作中でも触れられたチューニング機構の他、「ダブルリード」という調整技能にも維持コストにも難点のある点からもうかがえる。
 実際、小規模な学校ならそもそも置いていない使っていない事もありうる楽器でもある。
それを「簡単じゃん!」と言ってのける彼女の特殊性が際立つ一幕。

「なんか居心地がいい」
「なんとなくイイカンジ」

言葉にできない、「悪くない」感覚。
そう思わせることのできる雅の人柄に対し、休まらない心。
そして神峰は動き出す。 言葉にできないを、言葉にするために。

踏み込むだけでこの存在感


Op.30 明日に架ける橋
 明日に架ける橋(Bridge over Troubled Water)/洋楽 他の和訳例
 サイモン&ガーファンクルの楽曲。ゴスペル版などのカバー例も多い。

「僕が君の支えになるから」

助けてあげよう、傍にいてあげようと、語りかけ続ける歌。
 寄り添うのは雅の能力か、はたまた雅のためか。
 雅の心象が海の上を飛んでいるのも、この「Troubled Water」を踏まえた描写でしょうか。

「言われたことの無い言葉」

神峰の発言は、周囲の怒りを呼び起こした。

木戸が避け続けた言葉は「不要」。自分の居場所を失わないために。


足場無き海の上で

今までの雅にとって、吹奏楽は「何となく」。「吹奏楽部である」ためのもの。
 半数が前を向いて走り出した今、このままではいられない。それを変えるための言葉。

しかし既に限界の近い彼女は、それでは諦めるしかない。
 本当に必要な言葉は別にある。
 そしてそれは、苦楽を共にした仲間の言葉でなくてはならない。

神峰は、その居場所を変質させた張本人。求めても言葉は届かない。
 思えば「音羽部活やめたってよ」、あれは神峰を意識しないための話題転換だったのかもしれない。
 だから神峰は、自らの身を顧みず言葉を引き出す策へ飛び込んだ。

「本当は言ってほしかった言葉」

木戸に求められた言葉は「必要」。彼女の居場所へ迎えるために。
 彼女を蝕んだのは、「いるための努力」。
 だけど彼女はここに要る、ここに居ていい。蝕む努力は、必要ない。

そして、「今、君の光を発揮する時が来た」

居場所
   恒例の「全体像は本編で」


「だからもう帰っておいで―――!!」
  「俺ァそれで いいってことだな!!」
「今まで悪かったな、音羽」
  「思い・・・出しちゃったじゃない」
「そんな 自分に さよならを!」

これまでは自身の音を『取り戻した』ことによる解放をもって「歓喜」へと至っていました。
しかし今回の結果は。

 降り注ぐ想い

今回のいつもと少しパターンの違う結末は、雅に「これから」がある事を示すものだと思います。
「あの頃の音」だった御器谷が、「歩く音楽事典」となるように。
「昔の恵」から壁に阻まれ続けても「陰のスーパー偶像」であり続けたように。
 挫折もまた糧、苦悩もまた道の途中。
それでも、目覚めた『資質』は今後を占うかけがえのないもの。
これだけの力をもってして、まだ楽器を始めて2年の伸び盛りでもあります。
今回の苦悩で、初めて音楽に真正面から向かい合う気持ちが芽生えた。
「簡単じゃん!」 できるからやっていたこれまでから、目標をもったこれからへ。

たまには別の作品から

今回の2つの体験は、彼女の吹奏楽との関わり方を変えるものだったと思います。
「一緒に居る」ための音楽から、「一緒に笑う」ための音楽へ。
真に自身の音を『見つける』ために。
彼女のゆく道は、まだ一歩踏み出したばかり。
「Sail on silver girl.」 今歩き始めるとき。



 改めて、ようこそ吹奏楽部へ。



ちなみに、邦楽にも明日に架る橋 /レミオロメンなんて曲があったりします。
鳥だとか虹だとか、「ガタッ」っとくるワードはありますが歌詞の意味合い的には違いそうです。
団体名にしているNPO法人もあるぐらいで、「未来への希望」のような表現で汎用性は高い模様。
原曲の正しい解釈に踏み込んだ恐ろしい考察をされている方もいますが、見なかった事にしておこう…。
 

○神峰翔太の軌跡

○指揮の先導、感情の扇動
 奏法支持、パート交代、諦観の払拭、意志を通す。
 これまでの神峰の手法は、まっすぐに伝えて導くものでした。
 しかし今回は、「本心から言ってもらう」ために怒りを煽り、発言を「誘導」しました。

『このメンバー』 → 『吹奏楽部に』

 そのために、「論旨のすり替え」という高等テクニックまで用いております。
 神峰、お前そんな詐欺の手法どこで覚えた・・・?


○これまでの物語との対比[リフレイン]

「指揮者の仕事は本番前に完結している」
 正統性はさておき、よく「指揮者って必要なの?」という問いの答えとされる言葉。
 本番その時々での調整も勿論だが、事前の「打ち合わせ」こそが本来の仕事という考え方。

 音羽残留のかかった『休日』、投票決定の『木挽歌』、果ては『さよならを』。
 これまで本番たりうる舞台の中で覚醒を促してきた神峰。
 指揮者が舞台に立てない今回の状況で、ついに「練習時点で意見交換をする」段階に至る。
 いや、強調するほど凄い事でもないんですけどね。
 しかし、その場のノリで乗せるだけでなく意見に耳を傾けてもらえる信用段階にきているという事で。
 ともあれ、「それは本番前に言っておけよ」という読者のツッコミにも応えた形。
 金井淵よ、そろそろ「行き当たりばったりな指揮」ともいえなくなってきたんじゃないの?


「キャスティング指摘」という解決策
 この点、パーカッション編を踏まえているともいえるんですよね。
  あの時点では立場が指揮者では無かったとはいえ、外部助言とポジショニングは近しい。
  それで実際に一体感の問題を解消していた神峰だからこそ、発言に意味がある。
 交代で全員を活かした神峰が人を切り捨てようとしている、確かに真っ先に棟梁が怒ったのも納得できる。
  人を活かした成果で認める→人を切り捨てる要求に見損なうと、奏馬の反応も対照的。
 
 そして味方の居なかった当時は神峰がほぼ一人で説得していました。
  その時は「外から来たばっかりの奴が何を言っている」といったニュアンスを含んでいました。
 それを踏まえて今回の「自分に怒りを向けて他の部員に説得を任せる」手法。
  信用が足りない時だと、スルーされて引き出せなかった可能性があるんですよね。
  実際、前回は「スランプじゃない」発言の時点で対話打ち切りとなり追い出されました。
  知ってか知らずか、このぶつかり合いは神峰への信頼の裏返しでもあったり。
 類似展開でも、これまでの蓄積・成長を感じられる好変化。


実はそっくりさんな神峰と雅

「今すぐにとは言わないが」 目覚め

Op.30内だけでも見られた対比描写。
 荒削りで精神性でしかない神峰の「素質」と、技術として開花しようとしている雅の「資質」。

更にいうと「心が見える」神峰と「場を鳥瞰で見られる」雅の、察しが良いという性質の類似した2人。
 「自分が一番見えていない」って点でも近しかったりする。

「自分の言葉じゃ届かない」として先輩の言葉を誘導する策に打って出た神峰。
 しかしあの状況で「怒らせる」という確信が持てるのは、自分への信頼あってこそ。
 前述のとおり未攻略の状況なら、流されたり神峰への非難で終わったかもしれない。
 もう自分も信頼されている仲間に入りつつある、ショータ君はそこ忘れないように。

雅は努力の方向が居場所の確保にむいていただけで、頑張れない子じゃないはず。
 そうでもないと、オーボエを扱いきることなんてそう簡単な話じゃない。
 「運指の上達が早い」も、実は陰の努力があったとか妄想するといじらしいですね
 またその努力はしっかり評価され、信頼を得ている自分にも気づけていなかった。


「心繋がった時」

「悪くねぇ」 「ハイタッチ」 「同じ表情」

神峰の入部決断、奏馬と音羽の和解に今回の雅の実質退部取消発言と、対する者は皆同じ表情で応えています。
「したり顔」とでもいうのでしょうか。
ワンパターンだとかバリエーションが乏しいと思ってしまうきらいもありますが、
今回なんかは特に「みんな同じ気持ちで一つになった」事が感じられ様式美として嫌いじゃないです。
「折角キャラ多いのにリアクション同じかよ」という点もなくもないですが、
カスミン・恵なんかは同じ表情でもポーズで差別化を感じられて、なかなかに巧みに思います。

今回は各キャラの顔出しを兼ねたセリフリレーが特に目立ったように思います。
 まぁ、心を一つにしたらきっとテレパシーに目覚めるんですよ、うん・・・。
 キャラ数の多い作品構造上、今後も戦わなくちゃいけない要素ですね。
 逆に言うと展開加速でコマが小さくなりがちな分、セリフサイズを調整しやすい利点とも言えそうですが。


「音紡がれた時」

「来た、来た来た!!」

Tp編、op.7 ギャロップ の際にも見られた同じセリフ。
この「来る」ものはつまり、複数の音が一つになった時の表現なのでしょうね。
パートを纏めあげた奏馬から木管セクションを整えた雅へのスケールアップと言えます。
今回はアンサンブルでリーダー達のみとはいえ、躍進は続いている。

ん、となると次はバンド全体…? でまとめ上げるとなると、あれ川和先輩ラスボス・・・?


○雑感

馬の脚力半端ないからな・・・。

各所で感想に触れるうちで、ある種炎上とも言える程の物議を醸した部長ビンタ。
自分としては特に問題ある描写だと感じなかったのですが、過剰反応が目立った印象。

―肯定派―

・全部員が掴みかからんばかりのタイミングを 
  一撃で収めた有能な管理者
・自分の痛い所を指摘されても怒らなかった
  奏馬が仲間のために怒れる性格の表現
・高校生にそこまでの精神性は求めていない   .
・神峰の意図に気付いていた?
  (Op.30を見る限りは予想外れ)
・謝るべきは余計な中傷をした神峰

―否定派―

・激情に身を任せた無能

・音がヤバい、本気すぎる

・殴った以上謝るべき




奏馬の行動に考えがアリかナシかで、評価のアリナシも変わっている模様でしょうか。
いうて大体なだめてる肯定派かネタにしてる勢なので肯定派の方が勢力高め。
ギャグやイメージとしてダメージ描写はあったとはいえ、確かに吹奏楽漫画で暴力描写があったことで、身構えていなかった故の事態なのかなぁと思わなくもないです。
むしろ、吹争楽とか呼びながらちゃんと文化部モノだと認識されていた事にほっこりですよ私は。
体罰肯定派というわけではありませんが、こうも耐性が無いものなんですねぇと驚いています。
まさか自分が「特に何も感じないな」状態なのかと恐れている次第です。


○コンサートマスター

ごめん2回目

 オーボエはオーケストラでもチューニングの基音となる楽器。
 都合「合わせづらい楽器であるオーボエに周りが揃える」意味もあるのでしょうが。
 そして自身も音を纏める資質を持ち、まさに「チューニングガール」。
 前半線戦の「木管統一」最後のピースとして上手い役どころです。

 さて、吹奏楽にはコンサートマスターとなりうる楽器が他にもあります。
 Wikiledia参照だと、アルトサックスクラリネット
 そう、相棒で音の核たる刻阪であったり、「影のスーパー偶像」として求心力のある邑楽であったりと、配置も的確なのです。
特に邑楽先輩は既に神峰にミ゛ャーなヒロイン予備軍。
 協力したり尽くしたり、非常に確保しておきたいポジション。
 実際クンバンチェロの時もサックス(歌林)に乗って先導していた辺り、当時はコンマス寄りだったのかも。
しかし資質は雅を選んだ。前述のとおり、その女、5年ダメ金の女を差し置いて2年目である。
 天才勢の音羽・吹越も中学前後からのキャリア・蓄積がある事を考えると、大躍進大抜擢である。

  \ 雅すげぇ /
 
超難易度のオーボエを手懐けてる辺り、下手したら一番の天才はこの娘だな・・・。(ブルッ
そしてポジションさらわれた恵ェ・・・音楽で決着つけるライバル展開ありえそうね!
 青い鳥を追うミチルになるか鳥に乗り共に導くか、恵の運命や如何に。
ここ2週の恵は化粧っ気薄めで若々しかったからまだイケる


「苦悩から立ち上がる事」「仲間の信頼に応える事」「自分の決めた限界にもまだ先がある事」。
 雅編は短いながらも、これまでのこの物語のエッセンスを多分に含んだ一節だと思うのです。
 リフレイン描写だろうが話被りだろうが、重ねて描くことに意味がある。
 
 みんな歩いてきた道だから。私も一緒に歩けるように。
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ジャンル : アニメ・コミック

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プロフィール

戸付湯歌

Author:戸付湯歌
たかが知れている。

思いつきはツイッター経由。
 思考の嗜好であり、試行の歯垢に過ぎない。

主に遊戯王のカードやデッキの考察、自分専用まとめwiki。
たまに漫画・アニメ評とか。
神海英雄先生のソウルキャッチャーズは永遠の魂です。

主要記事
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