神峰「俺がアイドルのプロデューサー……?」【SC×アイマスSS】Op.Ⅵ

731 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 19:13:55.40 ID:cFq8Jyf/0 [76/113]

やよい「プロデューサー……私、アイドルやめます」

神峰「……考え直す気は、やっぱりねェか?」

やよい「ごめんなさい、プロデューサー……」

やよい「こんな時にまでアイドル続けるのはちょっと、無理かなーって」




やよい『ちょ、長介が事故にあって……!』

やよい『病院に、家族が、救急車で運ばれて、大怪我で!』

春香『お、落ち着いてやよい! よくわかんないけどもう救急車は呼んだんでしょ?』

春香『だったらそんなに慌てなくても大丈夫だって!』

千早『そうね……、高槻さん経験者の立場から言わせてもらうと』

千早『こういうとき焦る気持ちはよくわかるけど、落ち着かなくてはダメよ』

やよい『うぅ~。春香さ~ん、千早さ~ん!』エグエグ


733 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 19:19:09.14 ID:cFq8Jyf/0 [77/113]

神峰「……長介くんの怪我はそんなにヒデェのか?」

やよい「命に別状はないって、お医者さんは言ってました……」

やよい「でも足の大事なとこがダメになっちゃったって……」

やよい「治る可能性は殆どない上、手術にも沢山お金がいるんです」

神峰「そうか……」
 高槻やよい

やよい「長介は『別に歩けるようにはなるんだからいい』って言ってますけど……」

やよい「あの子、野球大好きだったんです」

やよい「自分のお小遣い必死で貯めて、それでも高いのはいいって中古のボロボロのを買って」

やよい「『こんぼう筆を選ばずだよ!』なんて言って大事に大事に使って」

やよい「『将来は野球選手になって姉ちゃんたちに楽させてやるんだー』って……」


737 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 19:23:27.56 ID:cFq8Jyf/0 [78/113]

やよい「家事手伝いもよくやってくれて……」

やよい「私があんまり売れないアイドルやってられたのも長介のおかげなんです」

やよい「だから、今度は私が長介を支える番かなーって」

やよい「私、このままアイドルやってても売れる自信ないし、いい機会だったんです」

神峰「そんなことは……!!」

やよい「ごめんなさい、プロデューサー……」

やよい「晩御飯の用意しなくちゃいけないんで、今日はもう帰ります……」

やよい「おつかれさまでした」ガチャパタン

神峰「…………クソッ!」ダンッ


739 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 19:28:34.88 ID:cFq8Jyf/0 [79/113]

律子「……まあ、しょうがないですよ。プロデューサー」

律子「これは私たちにはどうにもできない問題です」

律子「元々やよいは家計を助けるためにアイドルやってましたからね……」

神峰「だから、売れないならアイドル続ける理由はない、ってことッスか……」

神峰「オレがもっと早く高槻さんをプロデュースしてればっ……!」

律子「……そんなこと言ってもどうしようもないでしょう?」

律子「プロデューサーがやよいをプロデュースするにはタイミングが合わなかった」

律子「ただそれだけのことです」

律子「あまり思い詰めると自分が体を壊しますよ? プロデューサー」


744 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 19:37:21.01 ID:cFq8Jyf/0 [80/113]

神峰(聞いた話によると必要な手術代は100万円……)

神峰(いくら働いてるとは言え、学生がポンと出せる金額じゃねェ)

神峰(高槻さんと仲がいいっていう水瀬さんならそれぐらい出せるかもしれねェが……)


伊織『そんなもの、とっくにやよいに言ったわよ』

伊織『あげるっていうんじゃ絶対受け取らないと思ったから、無利子無担保返済期限なしで貸し出すってね』

伊織『それでもやよいったら

『返せるアテのないお金は借りれないよ、それに私伊織ちゃんとはずっと友達でいたいから』

って……』

伊織『……友達だったら一緒にいなさいよね……!』

伊織『勝手に離れてくんじゃないわよ……!』
 いおりさん


752 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 19:45:03.02 ID:cFq8Jyf/0 [81/113]

神峰(今までもどうにもできねェって思った問題は色々あったが……)

神峰(今度ばかりは本当にお手上げだッ……!)

神峰(どうにかして金を用意できたとしても、それを本人が受け取ってくれねェんじゃどうしようもねェ)

神峰(今の高槻さんを助けるなら高槻さん自身にお金を稼がせねェと……)

神峰(……そんな都合良く中学生が大金稼げる仕事なんてねェよなあ……)

神峰(……あんな裏表のねェ純粋な心の持ち主、初めて見た)

神峰(嘘も隠し事も邪心も全くねェ、まっさらでキレーな心)

神峰(アイドル続けてりゃ絶対成功すると思うのに……!)


754 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 19:52:53.09 ID:cFq8Jyf/0 [82/113]

貴音「ふむ……手軽に金銭を稼ぐ方法、ですか」ズルズル

神峰「ああ、つってもガッツリ大金じゃねェとダメだ」

貴音「そうですね……大食いバトルで勝利する、というのは……」ズルズル

神峰「それで大金稼げんのは貴音さんぐらいッスよ……」

貴音「なんと! そうですか……」ズルズル

神峰「……貴音さんさっきから何食ってんスか」

貴音「らあめんですが?」ズルズル

神峰「いやそれぐらいは見りゃわかるッスよ」

神峰「そんな大量のらあめん一体どっから……?」

貴音「ルーキーライブバトル準優勝の副賞が届いたのです」ズルズル

神峰「副賞? あのライブにそんなもんあったんスか?」

貴音「おやプロデューサーは知らずにおいでだったのですか?」ズルズル

貴音「プロデューサーがお見せいただいた要項に書いてあったのですが……」ズルズル

貴音「準優勝以上の成績を収めたアイドルにはらあめん一年分をぷれぜんと、と……」ズルズル


757 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 19:58:57.97 ID:cFq8Jyf/0 [83/113]

神峰「……もしかして貴音さんがライブに出る気になった目的って」

貴音「はい、この為です」ズルズル

神峰「ハァ……まあ別にいいっスけど……」

神峰「……! そうか、これなら!」

神峰「貴音さん、ありがとうございました! 突破口、見えたかもしんないッス!」

貴音「ふふ、プロデューサーのお役にたてたのなら幸いです」ズルズル

貴音「ご健勝をお祈りしていますよ」ズルズル

神峰「じゃあオレはこれで!」ダッ

神峰「あ、そうだ」ピタ

神峰「ラーメン食うペースは落とさねェと、とてもじゃねェけどその量じゃ一年ももたねェッスよ」

貴音「なんと!」ガーン


761 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 20:08:25.18 ID:cFq8Jyf/0 [84/113]

律子「賞金が出る企画……ですか?」

神峰「ハイ! それなら高槻さん自身の手で稼げて、なおかつ手に入れるまでの時間も少ない!」

神峰「さらに、アイドルとして出演する必要があるから、アイドルをやめる理由もなくなる!」

神峰「どっスか!?」

律子「……パッと思いつく悪い点が二つあります」

律子「一つ、そういう番組のオーディションは基本的に競争率が高いです」

律子「今のやよいのランクで受かるのは厳しいでしょう」

律子「そして二つ目に、企画出演しても賞金を手に入れられるかは未知数であること」

律子「ハナから全く賞金を取らせる気がない……という企画も珍しくありませんからね」

律子「やよいが賞金を手に入れられる可能性のある、そんな旨い話まずないでしょう」

神峰「……それが高槻さんのソロじゃなく、ユニットでだったらどうっすか?」


763 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 20:17:55.18 ID:cFq8Jyf/0 [85/113]

神峰「例えば貴音さんと組ませれば大食い企画で賞金を手に入れられる可能性が高くなる」

神峰「例えば如月さんと組んだなら純粋な歌番組での賞金ゲットも夢じゃなくなる」

神峰「そうは思わねェっスか、秋月さん?」

律子「……それにしても指摘するところはありますね」

律子「まずユニットでの参加、とするなら当然のごとく、賞金もメンバーでの分配となるでしょう」

律子「また、やよいの性格上、自分が全く活躍せずに賞金を手に入れても受け取るのは辞退しますね」

律子「つまりユニットを視野に入れるなら

・複数人で分配しても十分な額の賞金が出ること

・やよい自身が他のメンバーに負けないぐらいの貢献を、ユニットにすること

この二点が必要不可欠です」

神峰「そんぐらいなら十分現実味のある話っスよ」

神峰「企画についての調査……、秋月さんにお願いしてもいいッスか?

律子「私も私でやることあるんですけどねぇ、……わかりましたよ」

律子「やよいにアイドルやめて貰いたくないと思ってるのは、私も一緒ですしね!」


769 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 20:25:59.86 ID:cFq8Jyf/0 [86/113]

神峰(企画を調べ上げてリストアップするのは秋月さんに任せた)

神峰(ありがてェことに、音無さんも手伝ってくれてるみてェだ)

神峰(この分なら近いうちに情報が来るだろう)

神峰(それまでにオレがやるべきことは……)

神峰「高槻さんの、説得……!」

神峰「肝心の本人がやる気ねェんじゃ話になんねェからな……」

神峰「神峰翔太! 気合い入れていくぜ!」パン!


772 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 20:31:37.32 ID:cFq8Jyf/0 [87/113]

やよい「悪いんですけど……お断りさせてください」

神峰「なっ!? な、なんでだ?」

神峰「机上の空論だけど実現不可能ってわけじゃ……!」

やよい「……今、長介のそばを離れちゃダメかなって」

やよい「なんだか最近長介、危なっかしくて……」

神峰「……長介君が?」

やよい「はい、……実際に会ってもらえばわかると思います」

やよい「これからお見舞い行くんでよかったら一緒に来てください」

神峰「わかった……!」


774 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 20:39:29.03 ID:cFq8Jyf/0 [88/113]

やよい「長介ー? 今日も来たよー、調子はどー?」

長介「……ああ、いつも通り。変わりないよ、やよい姉ちゃん」

神峰(この子、この心は……!)

神峰(絶望の海に浸かり始めてる……!)
高槻 長介

神峰(今はまだ何とか心も見えてるけど……、このまま水位が上がれば底に沈んじまうだろう)

神峰(そして、その今にも沈みそうな心を繋ぎとめてんのが……)

やよい「長介がいないと家が静かでね、今日もかすみが~~~~」

長介「ふーん、そんなことが~~~~」

神峰(高槻さんだ……!)

神峰(彼女とのコミュニケーションが浮き輪となって心の沈殿を防いでる)

神峰(コレ……、彼女と触れ合う時間を少しでも減らしたらすぐに……)
絶望の海



777 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 20:48:01.56 ID:cFq8Jyf/0 [89/113]

やよい「あ、ごめんなさい、プロデューサー!」

やよい「ほったらかしにして話し込んじゃって……!」

神峰「ああ……、イヤ……」

やよい「長介、この人はお姉ちゃんがいた事務所のプロデューサーさん」

やよい「今日は長介のお見舞いに来てくれたんだよ。ご挨拶して?」

長介「あ、どうも……。いつも姉ちゃんがお世話になってます」

神峰「あ、イヤ、そんな特にそこまで言われるようなことは、別に……!」

やよい「……プロデュースされる前にお姉ちゃん事務所やめちゃったから……」

長介「あ、ごめん……、姉ちゃん」

神峰(ヤベェ! 完全に墓穴掘った!)

神峰(この二人の重苦しい心……、激しく帰りてェ!!)


779 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 20:51:48.98 ID:cFq8Jyf/0 [90/113]

やよい「……じゃあ長介、また明日来るね」

長介「ああ……うん、いつもありがとな」

長介「プロデューサーの兄ちゃんも……、今日は……」

神峰「お、おう! どういたしまして!」

神峰(や、やっと帰れる……)


781 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 20:59:42.27 ID:cFq8Jyf/0 [91/113]

神峰(高槻さんを事務所に呼び戻す為には、長介君の問題を解決しなきゃいけねェ……)テクテク

神峰(だけど、その為にはまず高槻さんをアイドルとして活動させなきゃいけなくて……)

神峰(ってコレ、堂々巡りじゃねェか!)

神峰(いや待て、落ち着いて整理しろオレ!)

神峰(高槻さんが戻ってくるためには、まず長介君の怪我が完治する……、これが理想だ)

神峰(だけど長介君の怪我を治すためには金がいる……、必要金額100万円)

神峰(その金を手に入れるには高槻さんがアイドルとして企画に出る必要があって……)

神峰(その企画に出るにも、オーディションを突破しなきゃならねェ)

神峰(でもそもそもの高槻さんは今、長介君のそばを離れなんねェ……)

神峰(離れた瞬間、長介君の心が死んじまう……)

神峰(つまり、まず最初に長介君の心をあの絶望の海から掬い上げなきゃならねェ!)

神峰(全てはそれからだ!!)


787 名前:>>786 特に割り当てとかは考えてないんだけどね[] 投稿日:2014/03/11(火) 21:09:38.36 ID:cFq8Jyf/0 [92/113]

やよい「プロデューサー、今日も来たんですか……?」

やよい「悪いんですけど何度来られても私は事務所には……」

神峰「いや、事務所にはもう戻らなくてもいい……」

神峰「高槻さんには、普段の生活をしつつ、オレのプロデュースを受けてもらう!」

やよい「う、うぅ、え?」

神峰「いつかプロデュースするって言っただろ?」

神峰「……そのいつか、今来たんだよ」


791 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 21:16:23.04 ID:cFq8Jyf/0 [93/113]

やよい「ふ、普段の生活をしながらプロデュースって……」

やよい「なに言ってるんですか!? プロデューサー?」

神峰「何もへちまもそのままの意味だよ」

神峰(……長介君の心をどうやって掬い上げるか)

神峰(それ自体は恐らく可能……、だと思う)

神峰(ウチの事務所のアイドルたちの力を使えば、心を動かすことぐれェわけねェ)

神峰(だがそれじゃあ高槻さん自身の心は成長しねェ)

神峰(昨日、病室で同調するように暗くなった二人の心)

神峰(高槻さんと長介君の心は姉弟だけあって深く繋がってるんだ)

神峰(だから高槻さんの心が沈んでねェなら長介君も抗えるし)

神峰(高槻さんが落ち込めば長介君も暗くなっちまう)

神峰(二人を救うには……、二人同時に攻略しねェと!!)


793 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 21:20:23.86 ID:cFq8Jyf/0 [94/113]

やよい「うぅ~、プロデューサーの言ってること難しすぎてよくわかりません~」

神峰「何も難しいことは言ってねェって!」

神峰「今までレッスンスタジオでやってたことを、高槻さんの家や病室でやるだけだ!」

やよい「そ、それってすっごくご近所さんに迷惑かも~……」

神峰「大丈夫、そのへんはちゃんと見極めてやるから!」

神峰(最悪ソイツの心の状態見て怒りを静めるから!)


795 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 21:25:47.71 ID:cFq8Jyf/0 [95/113]

神峰「今日も長介君のお見舞い行くんだろ?」

神峰「早めに行ってレッスンしようぜ!」

やよい「え、ちょっと、プロデューサ~!」

やよい「もう、何がなんだかわかりませ~ん!」



長介「あ、おはようやよい姉ちゃん……兄ちゃんもまた来てくれたんだ」

神峰「おう! 昨日は大して面白いこともできなくて悪かったな!」

神峰「だが、今日のオレは昨日のオレとは一味違うぜ! なあ高槻さん!」

やよい「確かに昨日のプロデューサーとは全然違うかなーって……」


796 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 21:30:28.61 ID:LyHKURtA0 [12/17]
こえーソウルキャッチ能力は自分じゃ使えないのに無理しやがって神峰P


807 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 21:45:48.72 ID:cFq8Jyf/0 [96/113]

神峰(高槻さんの心の状態はニュートラル……、いや若干混乱が入ってるか)

神峰(対して長介君は昨日と同じ……、オレが来たことによる混乱も喜びも怒りもねェ)

神峰(なんとも思われてねェなら今は好都合だけどな……)パキパキ

神峰「さあ、高槻さん歌おうぜ!」

神峰「たった一人の観客、長介君の為に送る、実践型ボーカルレッスンだ!」

やよい「うぅ~! もうどうとでもなれです~!」

神峰「曲目は……」スッ

神峰「ゲンキトリッパー!

=い つ も 通 り の 高 槻 さ ん で !=




818 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 21:59:26.24 ID:cFq8Jyf/0 [97/113]

神峰(……この病院でサイリウム振るのも二度目なんだよな)フリフリ

=落 ち 着 い て い け=

やよい(やっぱりプロデューサーって凄いかも……)~~♪

やよい(おうちで一人で歌ってる時より何倍も良くなる……!)~~♪

神峰(……高槻さんの心は今のところ問題ねェ、問題は)ブンブン

長介「…………」

神峰(長介君の方だッ……!)サッサッ


823 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 22:05:24.33 ID:cFq8Jyf/0 [98/113]

神峰(長介君の心……、何の変化も起きてねェ!)フリフリ

神峰(このアピールじゃダメなのか!?)ブンブン

神峰(たった一日でどうにかできるなんて思っちゃいねェが……)バッバッ

神峰(せめて水位を下げるぐらいは……!)スッ

=熱 く 燃 え る よ う な 音 を !=

やよい(はわっ!? あ、新しい指示が来ました!)~~♪

やよい(熱く燃えるような……、こんな感じかな?)~~♪!


828 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 22:11:16.29 ID:cFq8Jyf/0 [99/113]

神峰(……ダメだ! 熱で蒸発させるには圧倒的に熱量が足りねェ!)ブンブン

神峰(クソッ……、ここに春香さんがいてくれたら高槻さんの歌を増幅できるのに!)フリフリ

神峰(だけど、今回はそれはできねェ!)スッスッ

神峰(長介君の心を掬うのは……、長介君を救うのは、高槻さんが一人でやんねェと!)バッ

神峰(熱でダメなら……!)バッ

=痺 れ る よ う な 歌 声 を !=

やよい(え……っと。す、鋭く歌えってことかな?)~~♪


831 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 22:14:42.55 ID:cFq8Jyf/0 [100/113]

神峰(……? できてねェぞ!? 電気が出てこねェ!)フリフリ

神峰(どういうことだ……? 指示が正しく伝わってないのか!?)ブンフリ

=も う 一 度 !=

=痺 れ る よ う な 歌 声 を !=


やよい(あ、あれ!? 私、間違えちゃった?)~~♪

やよい(こ、今度こそ!)~~♪♪


835 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 22:22:31.26 ID:cFq8Jyf/0 [101/113]

神峰(……まただ、また電気が出てこねェ)フリブン

神峰(もしかして……、高槻さん自身に指示に応えられるだけ技量がまだねェのか!?)フリサッ

神峰(くっ……! 如月さんやあずささんなら……!)フリバッ

神峰(……またこの考えになってやがる!)フリフリ

神峰(邪念は捨てろ! 今オマエが導いてるのは高槻さんただ一人だ!)フリフリフリ

神峰(他のアイドルなんかいねェ!)

神峰(電気分解は諦めて……、じゃあもっと単純に!)フリ

=掬 う よ う に !=

やよい(うぅ~? 下から上に向かうように歌えってことですか~?)~~♪


837 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 22:28:08.98 ID:cFq8Jyf/0 [102/113]

神峰(コレもダメか……?)バッサッ

神峰(! イヤ、コレはできてるぞ!)サッバッ

神峰(だけど……、こんなペースじゃ糠に釘……)バッサッバッ

神峰(そんな小さい柄杓で海の水を……いくら掬ったところで、それじゃ一向に水位は下がらねェ!)サッバッサッ

神峰(なら次は――)


841 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 22:33:38.13 ID:cFq8Jyf/0 [103/113]

神峰(……結局、今日の特別レッスンで長介君の心を動かすことはできなかった)

神峰(いくら心の状態がわかって、それに対する解答が出たって)

神峰(応えてくれる人がいなきゃ、応えられるスキルがなきゃ意味がねェ)

神峰(高槻さんの基本能力を上げられりゃイイんだろうけど……)

神峰(レッスン環境も整ってねェ自宅でのプロデュースじゃ限界がある)

神峰(何よりオレにも人にそんなスキルを教えられるようなスキル、ねェ)

神峰(明日からどうスっかな……)


846 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 22:44:29.66 ID:cFq8Jyf/0 [104/113]

神峰「ハァ……」プルルルル

神峰「お、っと。……秋月さんから? 頼んでたヤツ調べ終わったのかな」ピッ

神峰「ハイ神峰ッス」

律子『あ、頼まれてた企画、調べ終わったわよー』

律子『小鳥さんがかなり頑張ってくれたから、今度ちゃんとお礼言っときなさい?』

神峰「あ、そりゃ、モチロン! 秋月さんもアリガトウゴザイマス!」

律子『詳しい情報は事務所に来たときにでも話すけど……、要点だけ』

律子『賞金額は300万、ユニットで参加する場合人数上限は3人まで』

律子『そして締切は一週間後……、やよいの説得は好調?』

神峰「……中々上手くいってるとは言い難いッスね」

神峰「絶賛難航中ッス」

律子『まあ最近事務所に顔出さない時点で予測はしてたけどねー』

律子『ほったらかされて、春香たち寂しがってたわよ~?』


849 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 22:50:46.99 ID:cFq8Jyf/0 [105/113]

神峰「あー……、一応スケジュールなんかはメールでやりとりしてんスけど……」

律子『ま、実際に顔を合わせないと積もってくもんもあるでしょ』

律子『プロデューサーがやよいの為に奔走してるのは、皆わかってるから何も言わないですけどね』

神峰「……近いうちに事務所に顔見せに行きまス」

律子『はーい、皆に伝えとくわー』

律子『……人に頼るのも、ときには重要ですよ? プロデューサー殿』

神峰「? 秋月さんそれってどういう……」

律子『あーなんでもないですなんでも。これで切りますねーお疲れ様でーす!』プチッ

神峰「えっ! ちょっ、秋月さん!」ツーツーツー

神峰「人に頼るつったって……、なあ」


855 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 22:59:18.01 ID:cFq8Jyf/0 [106/113]

神峰「高槻さん、おはよッス」

やよい「あ、おはようございますプロデューサー!」

やよい「あの、今日も長介のお見舞いなんですけど、妹たちも連れてっていいですか……?」

やよい「今日、お母さんが家にいないから、子供だけで残してくのは不安で……」

神峰「全然いいッスよ! ……そもそもオレに了承取ることじゃないし」

やよい「うっうー! ありがとうございますプロデューサー!」

やよい「皆ー、プロデューサーさんが面倒見てくれるってー!」

やよい「出かける準備してー!」

ハーイ!

神峰「……ん?」


857 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 23:03:08.18 ID:cFq8Jyf/0 [107/113]

ニイチャンニイチャーン

神峰「いででででで! オレの腕はそっちに回んねェよ、後ろから関節決めんな!」

ネーコレナニー

神峰「あ! オマエそれポケットに入れてたサイリウム!」

ウオースッゲーマゲルトヒカルゼー

神峰「オイコラ、勝手に光らせるな!」

ネーニイチャーン

神峰「今度は何だよ! あ、ちょっとオマエ等――」


859 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 23:07:36.94 ID:cFq8Jyf/0 [108/113]

神峰「ヤベェ、子供と一緒ってこんな疲れんのか……!」

やよい「すみませんプロデューサー……」

神峰「イヤ、連れてっていいって言ったのは一応コッチだから、な……」

神峰(この扱いは予想外だったけど)

やよい「……皆、長介がいないから寂しいんです」

やよい「たくさん遊んでくれるお兄ちゃんだったから……」

神峰「……だったら尚の事、長介君の怪我。治さねェとな」

やよい「……はい……」


860 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 23:14:05.41 ID:cFq8Jyf/0 [109/113]

やよい「長介ー?」

長介「……姉ちゃん。今日はかすみ達も一緒か……」

チョースケサビシクナイ? ゴハンチャントタベテル? ハミガイタ? フロハイッタ?

長介「……うるせえな、……心配されなくてもちゃんとやってるって」

神峰(ん……? 今日の長介君の心……)

神峰(何か昨日とは違う感じが……?)


864 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 23:21:48.52 ID:cFq8Jyf/0 [110/113]

神峰(……気のせいかと思ったが違ェ)

神峰(僅かにだけど昨日より絶望の海の水位が上がってる!)

神峰(どういうことだ……!? 病状は常に進行してるってことなのか!?)

神峰(半日姉と離れてただけで水位が上がっちまうって……!)

神峰(コレ……急がねェと手遅れに……!!)


866 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 23:34:21.73 ID:cFq8Jyf/0 [111/113]

やよい「プロデューサー、今日もここでレッスンやるんですかー?」

神峰「! ……あ、ああ。できればやりてェと思ってる」

神峰「できるか、高槻さん?」

ナニー ネーチャンナニヤンノー

やよい「うまくできるかわかんないけど……」

やよい「やっぱり歌うの楽しいし、やりたいかなーって」

神峰「よし、んじゃオレも準備を……」ガサゴソ

神峰「ん!? ね、ねェぞ? サイリウムがねェ!」バタバタ

神峰(あ! そういやさっき……)


873 名前:>>871アイドルのライブで指揮棒振ってたらおかしいだろ![] 投稿日:2014/03/11(火) 23:46:17.24 ID:cFq8Jyf/0 [112/113]

神峰(やられた……! コイツ等に全部折られたんだ……!)ジッ

神峰(これじゃ高槻さんに指示を出せねェ……)

神峰「……悪ぃ、今日は自主レッスンだ」

やよい「う?」

神峰「好きに歌ってくれて構わねェってことだよ」

やよい「あ……、もしかして弟たちがサイリウム折っちゃったから……!」

神峰「あ、イヤ! そういうワケじゃねェ! 大丈夫だから!」

神峰「サイリウムバッチリあるから!」

やよい「……それじゃあ何で、レッスンしてくれないんですかー?」

やよい「オレがプロデュースしてやるって言ったのに……」


876 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/11(火) 23:50:39.31 ID:cFq8Jyf/0 [113/113]

神峰「……そう! ホラ、アイドルの自力を見るのも大事だろ!?」

神峰「よく考えたらオレ高槻さんが一人で歌ってるとこ見たことねェし!」

神峰「今日はそれを見てみてェなって!……」

神峰(いけるか……!?)

やよい「うーん、そう言われてみるとそうか、も?」

やよい「わかりました、プロデューサー! 今日は一人で歌いますね!」

ヤヨイネーチャンウタウノー ボクキラメキラリガイー

やよい「そう? じゃあキラメキラリでいってみよー!」




883 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 00:01:25.62 ID:n7y0NWTL0 [1/23]

やよい「~~~♪」

神峰(むぅ……、高槻さんの歌こうやってジックリ聞くのは初めてだけど)

神峰(心を惹きつけて離さねェ、引力なら事務所の誰にも負けてねェんだよな……)

神峰(しかし……ずっと思ってたけど)

神峰(何で高槻さんの歌から出てくんのはオレンジのラインだけなんだ?)

神峰(確かにオレンジは高槻さんのイメージカラーだけど……)

神峰(高槻さん以外の……、春香さんや如月さんは自分のイメージカラーである赤や青以外も出せんのに)


886 名前:乗っ取ってくれる人いたら正直任せたいんだけど……[] 投稿日:2014/03/12(水) 00:09:46.35 ID:n7y0NWTL0 [2/23]

神峰(技術的に未熟だからなのか、元々の性質なのか……)

神峰(っと、考えてる間に曲が終わっちまった)

やよい「どうでしたかー、プロデューサー?」

やよい「私、うまく歌えてたましたか?」

神峰「ああ、可愛く歌ってたんじゃねェか?」

神峰(少なくとも心の状態は問題なかったし、な)

神峰(技術的なことは、正直オレにはまだよくわかんねェ)

神峰(精々判断できて指示に応えられるか、応えられないかってことぐらいだ)


890 名前:名前呼びにいつ変わるかはタイミング次第[] 投稿日:2014/03/12(水) 00:15:31.12 ID:n7y0NWTL0 [3/23]

ヤヨイネーチャンウマカッタヨー キレーダッター カワイカッター

やよい「えへへ~、皆ありがと!」

長介「……姉ちゃん、やっぱ勿体無いよ。アイドルやめるの」

長介「姉ちゃんも続けたいんだろホントは?

神峰「!?」

神峰(コレは……!)

やよい「……何言ってるの、長介?」

やよい「私、別にアイドルそこまでやりたいわけじゃないよ?」

やよい「お給料もあんまりいいとは言えないし……」

やよい「家のことやってた方が、楽しいし……」


894 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 00:20:01.16 ID:n7y0NWTL0 [4/23]

長介「……だったら、何でまだ兄ちゃんのことプロデューサーって呼んでんだよ」

長介「もう事務所はやめたんだろ? 姉ちゃんのプロデューサーじゃないんだろ?」

長介「なのに何でまだプロデュースされてるんだよ?」

長介「アイドルに未練があるからじゃないのか?」

やよい「そんなこと……!」

神峰(驚いた……、長介君がこんなこと言い出すなんて……!)

神峰(そういう思いも、海の中に潜んでたのは透けて見えてた)

神峰(ただそれが浮上してくるとは思ってなかったんだが……)

神峰(ここに来てどういう風の吹き回しだ……?)


896 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 00:27:45.63 ID:n7y0NWTL0 [5/23]

やよい「……とにかく、私はアイドルに未練なんてないよ長介」

やよい「プロデューサーと一緒にいることでそう見えるんなら、プロデューサーとももう会わない」

やよい「……そういうことなんで、プロデューサーごめんなさい」

やよい「短い時間だったけど、楽しかったです」

神峰(待て……、この流れはマズイ……!)

神峰(このままだと、高槻さんのプロデュースが、できなくなる……!)

神峰「ちょ、ちょっと待ってくれ高槻さん! 別にそんなに急に決めなくても……!」

やよい「……いえ、私も考えてたんです」

やよい「プロデューサーと一緒にいるといつまでも甘えちゃうし……」

やよい「もう事務所にも所属してないのに、そこまで迷惑、かけちゃいけないなーって」

やよい「私今度こそ本当にアイドルやめます」

やよい「今までありがとうございました」ペコ


901 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 00:39:45.70 ID:n7y0NWTL0 [6/23]

神峰(ダメだ……! 心が完全に閉じきっちまってる!)

神峰(この状態で、オレが何を言っても……!)

神峰(長介君、この展開が君の望みなのか!?)

長介「……やよい姉ちゃんがホントにそうしたいんなら俺は何にも言わねえ」

長介「俺はやよい姉ちゃんを応援してるから」

長介「だけど『俺の為』なんてつまんない理由で自分の夢を諦めるなら……」

長介「そんなやよい姉ちゃん、俺は嫌いだ」

やよい「……私、今日は、もう帰るね」

やよい「それじゃあ、プロデューサー。さようなら」

やよい「ほら、皆行くよ……」

ナニーオハナシオワッタノー チョースケマタナー ハミガケヨー フロハイレヨー


902 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 00:46:01.74 ID:n7y0NWTL0 [7/23]

神峰(……長介君をこのまま放置していれば、近いうちに彼の心は絶望の海に沈んじまう)テクテク

神峰(それは、そう遠くない未来……)

神峰(今日のやりとりが原因で高槻さんの足が長介君から遠のけば、更に早く来るだろう)

神峰(どうにかしてェし、してやりてェが……)

神峰(あんだけ拒絶されちまったら、一筋縄ではいかねェぞ……!)

神峰(……予定なくなっちまったし、とりあえず明日は事務所に顔出すか)

神峰(皆に会うのも久しぶりだな……。あ、音無さんにもお礼言わねェといけねェ)


905 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 00:54:12.77 ID:n7y0NWTL0 [8/23]

神峰「おはよーございまっス」ガチャ

千早「あ……、プロデューサー」

神峰「ん? いるの如月さんだけっすか?」キョロキョロ

千早「ええ、丁度皆出払っていて……」

千早「プロデューサーは誰かに用事でも?」

神峰「イヤ、久しぶりに皆の顔見に来ただけっス」

神峰「全員とは会えなかったけど……、まあ如月さんの元気そうな顔見れたんで」

千早「そ、そうですか……」

神峰「一応心配してたんスよ? あの院内ライブが終わったあとから殆ど会えなかったッスし……」

千早「いえ、それは高槻さんのことがあるからでしょう?」

千早「大丈夫ですよプロデューサー、ちゃんと理解しています」


911 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 01:05:39.87 ID:n7y0NWTL0 [9/23]

千早「……それで、その肝心の高槻さんはどうなんですか?」

神峰「それが、その……」

千早「……順調とは言い難いみたいですね」

神峰「……ハイ、まあ、その通りッス。もう、プロデュースしなくていいって言われちまって……」

千早「……私は詳しい事情は知りませんし、聞こうともしません」

千早「ですが、プロデューサーが一度や二度拒絶されたぐらいでは諦めない人だということは知っています」

千早「私の心にズカズカ無遠慮に踏み入ってきたプロデューサーは、もっと図太かったですよ?」

神峰「そうっスね……!」

神峰「落ち込んでる暇があんならサイリウムの一本でも買ってこいって話ッスよね!」

千早「ふふ、元気になったみたいですね、プロデューサー」

千早「このお礼は、次から千早って呼んでくれれば、それでいいですよ?」

神峰「わかりました千早さん!」

神峰「よし! オレもう一度高槻さんに会いにいって来まス!」

神峰「それじゃ、今日はこれで!」ダッ


914 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 01:10:58.38 ID:n7y0NWTL0 [10/23]

千早「……全く、名前で呼ぶのは次からでいいって言ったのに」

千早「気持ちの準備もさせてくれないんですから、プロデューサーは……」


神峰(高槻さん家って、微妙に事務所から遠いんだよなぁ)タッタッタッ

神峰(やっぱ走るよりも電車かバス使った方が良かったか……!)

神峰(ん? あそこの道端に座ってる子……)

神峰(何かどっかで見たような……?)


918 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 01:19:24.51 ID:n7y0NWTL0 [11/23]

神峰「なぁ、そこの君……」

かすみ「……なに?」

神峰(後ろ姿じゃ確信持てなかったが……、この子高槻さんとこの女の子じゃねェか)

神峰(この高槻さんに似通った心の形、間違いねェ)

神峰「あー、俺のことわかるか? 昨日も会ったと思うんだけど……」

かすみ「……プロデューサーの、お兄ちゃん?」

神峰「サンキュ、覚えててくれたんだな」
高槻 かすみ

神峰「かすみちゃん一人なのか? お母さんやお姉ちゃんは?」

かすみ「わかんない……、お姉ちゃんと一緒だったのにいつの間にか私一人になってた……」

神峰(……高槻さんとはぐれたのか)

神峰(どのみち高槻さんには会いにいくつもりだし、ついでに送ってくか……)


925 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 01:34:21.95 ID:n7y0NWTL0 [12/23]

かすみ「お兄ちゃんはお姉ちゃんのプロデューサーさんなんだよね……?」

神峰「うーん……、まあ、今は『元』がつくけどな……」

かすみ「じゃあお姉ちゃんにしてたみたいに、私の歌も上手くできたりする?」

神峰「それはちょっと……かすみちゃんのレベルによるな」

神峰「オレもそんなに凄ェプロデューサー……ってわけじゃねェし」

神峰「あと、とりあえず一回歌ってもらわねェことには、なんとも……」

かすみ「……なら、今から歌うからそれで判断して」

神峰「え? え!?」

かすみ「~~~♪」

神峰(!! コレは……! もしかして……!?)


928 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 01:41:57.06 ID:n7y0NWTL0 [13/23]

かすみ「……あ、お姉ちゃん!」

やよい「! かすみ、とプロデューサー!?」

神峰「あー、コンチハ高槻さん。こちらお届けもののかすみちゃんです」

やよい「う、ぁ、どうも……」

やよい「かすみ、勝手にお姉ちゃんから離れちゃダメでしょ! どれだけ心配したか……!」

やよい「でも、無事でよかった……!」

かすみ「……ごめんなさい、お姉ちゃん」

やよい「プロデューサー……かすみを見つけてくれて、ありがとうございました」

神峰「イヤ、たまたま見かけただけだし、別に……」

やよい「でも、プロデューサーとはもう会わないって決めたんです!」

やよい「だから悪いけど、失礼します!」

やよい「ホラ行くよかすみ……」


931 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 01:46:22.66 ID:n7y0NWTL0 [14/23]

神峰「……ちょっと待ってくれ、高槻さん」

やよい「は、離してください! プロデューサー!」

やよい「私はプロデューサーとは、もうお話しないし会わないんですー!」

神峰「かすみちゃんを見つけたことに免じて、少しだけでも聞いて貰えないっスか?」

やよい「! う、うぅ……」

かすみ「お姉ちゃん……お話ぐらい、聞いてあげよ?」

かすみ「今は長介もいないし、ね?」

やよい「かすみ……。まあ、かすみがそう言うんなら……」


935 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 01:54:39.97 ID:n7y0NWTL0 [15/23]

神峰「オレにもう一度だけ、高槻さんのプロデュース……させて欲しい」

やよい「……ダメですプロデューサー。私はもうアイドルやめたんです」

やよい「プロデューサーにプロデュースしてもらう資格もないし……」

やよい「プロデュースされたくもないんです!」

神峰「一度だけ……、いや一曲だけでいいんだ!」

神峰「頼む……! オレに、虹を作らせてくれ!!」

やよい「に、虹? 一体何を言って……?」

神峰「プロデュースさせてくれれば意味もわかる!」

神峰「長介君の心を救うには高槻さん、アンタの力が……虹が必要なんだ!」


940 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 02:03:21.47 ID:n7y0NWTL0 [16/23]

長介「……やよい姉ちゃん今日は来ないかと思ってたよ」

長介「……兄ちゃんは来るんじゃないかって思ってたけど」

神峰「ハハ……。……見苦しいかもしんねェけど、今日一日だけ付き合ってもらうぜ長介君」

やよい「どうしたんですか、プロデューサー……?」

やよい「ここでプロデュースをするっていうのはともかく」

やよい「今日はお家にお母さんがいるのに、かすみたちを連れて来させて……」

神峰「ああ、悪ぃ……言ってなかったな」パキパキ

神峰「今日オレがプロデュースするのは、高槻やよいだけじゃねェ」

神峰「高槻家の姉弟、……全員だ!」バッ




944 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 02:15:51.52 ID:n7y0NWTL0 [17/23]

神峰(高槻さんの歌はオレンジ色のライン……)フリフリ

やよい「っ! ……~~♪」

神峰(そんでさっき見たかすみちゃんの歌は黄色のライン……)フリフリ

かすみ「~~♪」

神峰(オレの予想が正しければ浩太郎君、浩司君、浩三君の三人は……!)フリフリ

浩太郎「~~♪」

神峰(青色!)

浩司「~~♪」

神峰(藍色!)

浩三「ダァダァ」

神峰(紫色!)

神峰(さあ、後は君が入れば高槻家の虹は完成する!)フリフリ

神峰(一緒に歌おうぜ長介君!)フリフリ

   け   
虹の架け橋

951 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 02:29:00.16 ID:n7y0NWTL0 [18/23]

神峰(足りねえ赤色はオレが埋めてやる!)パキパキ

神峰(この、赤いサイリウムで!)バッ

神峰(さあ、来い! 長介! 空に虹をかけて……)フリフリ

神峰(虹の橋を、駆け上がれ!)フリフリ

神峰(絶望の海なんかに見下ろしちまえるぐらい、上へ上れ!)フリフリ

長介「っ……、……!」

長介「~~♪」


953 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 02:34:15.62 ID:n7y0NWTL0 [19/23]

神峰(765プロにおける春香さんとは違う……)ブンブン

神峰(一人が皆を増幅し、皆が一人に共鳴する……コレはそういうスタイルじゃねェ)ブンブン

神峰(一人ひとりが自分のピースを持ち寄って、それが集まり揃ったとき真の姿が浮き上がる……)ブンブン

神峰(それが……、高槻家の力……!)ブンブン

神峰(絆で結ばれた家族の力だ!)ブンブン


956 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 02:39:40.61 ID:n7y0NWTL0 [20/23]

長介「やよい姉ちゃん……。俺、もう大丈夫だよ」

長介「やよい姉ちゃんに守ってもらえなくても……」

長介「……ううん、俺がやよい姉ちゃんを守れるようになるよ」

長介「こんな怪我ぐらいでへこたれることなんかねえ!」

やよい「長介……」

長介「だから……俺のことは気にせず、アイドルやりなよ」

長介「俺、アイドルやって、歌って踊ってる姉ちゃんが好きなんだ!」

やよい「うん……! うん……!」

 高槻家の虹


959 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします[] 投稿日:2014/03/12(水) 02:43:54.46 ID:n7y0NWTL0 [21/23]

神峰(……長介君の心はもう大丈夫だろう)

神峰(高槻さんがついてなくても、一人でも強くいられるハズだ)

神峰(ただ、怪我の治療……手術にかかる費用は何も解決してねェ)

神峰(ここからは第二ステージ……!)

神峰(長介君の体を治して、高槻さんに安心して765プロに帰ってきてもらう!)

神峰(オレのプロデュースは……、まだ終わらねェ!!)


うわぁぁぁぁやめろぉぉぉぉ

ご愛読ありがとうございました!>>1先生の次回作にご期待ください!
次スレ 神峰「俺はアイドルのプロデューサーだ!」 は公開中です!
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プロフィール

戸付湯歌

Author:戸付湯歌
たかが知れている。

思いつきはツイッター経由。
 思考の嗜好であり、試行の歯垢に過ぎない。

主に遊戯王のカードやデッキの考察、自分専用まとめwiki。
たまに漫画・アニメ評とか。
神海英雄先生のソウルキャッチャーズは永遠の魂です。

主要記事
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ご当地大戦 布教用考察
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