思考実験:沼と猫

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彼岸・UAが上陸したEXP2015において、2種の罠モンスターが人知れず上陸していました。
共に状態・同一性といった不確定性を元にした思考実験をモチーフとしており、その効果も不確定さを表現しています。

永続罠
(1):種族と属性を1つずつ宣言して発動できる。
このカードは発動後、宣言した種族・属性を持つ通常モンスター(星4・攻XX00/守XX00)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する。このカードは罠カードとしても扱う。


このカードの特性を見て、真っ先に発想されるのは「条件の代替」。
共に☆4である点は一定で、種族・属性指定のエクシーズ素材として着目されました。
特定のギミック以外では素材を揃えるのも難しい《エヴォルカイザー・ラギア》《電光千鳥》、
同種族を3体要求する《アルケミック・マジシャン》《RR-ライズ・ファルコン》等があてはまります。
これらのカードプールの補強の他、複数種の指定に対応する柔軟さともいえるわけです。

しかし、このカードは罠モンスター。また、召喚前の時点でステータスが決まっていないという稀有な存在でもあります。
ただの都合のいいオルタナティブだけでなく、「彼ら」だからこそできる事もあるのでは。
そんなことを考えて他のカードとの相性をまとめてみました。
そんな思考実験への、思考実験。


《宮廷のしきたり》《The splendid VENUS》
 他の罠モンスターにも当てはまることながら、フィールドではモンスター/罠両方として扱う。
 幻影騎士団罠や真源と異なり、発動後も罠除去・罠無効が効き罠ゾーンも占有するのはデメリット。
 その代わりに、モンスターながら罠を想定したサポートを受けられる。
 後者の場合、召喚カウンターや《王宮のお触れ》等による無効には対抗できるが《スキルドレイン》等モンスター効果の無効からは守れない。
 彼らは通常モンスターなのでその点は心配ない。また、天使族になることでステータスも維持可能。


《一族の結束》《マザー・スパイダー》
 墓地ではモンスターとして加算されないため、墓地のモンスターを参照する効果を阻害しない。
 現状エクシーズでは×2表記で異種族が必要となるシーンは少ないが、例えば【ドラゴン族】においては鳥獣族に代替することでドラグニティナイトをシンクロ召喚できる。
 後者も同様に実質的な単種族デッキを要求するカードだが、例えば《氷結界に住む魔酔虫》にしかできない《アイスバーン》とのコンボの運用体制の強化など、カードプール上難しかったことも行える。

《エレメントバースト》《風林火山》
 同様に、散らしたステータスを参照するカードのサポートにも用いられる。
 【大革命】メンバー向けのような欠員補充(地属性)の場合はさておき、全種複数枚投入しても引きによっては偏ることが避けられない。
 どこが欠けていてもフレキシブルに代替となれるのは、単体では彼らぐらいのもの。
 もちろん、《影依の源核》のように素材の使い分けとしての分散にも1体で対応可能。【HERO】【ジェムナイト】等にも有効。
 ただし源核然りだが《影依融合》《ブリリアント・フュージョン》によるデッキ融合には対応できない点は注意。

《強制転移》
 罠モンスターはコントロールが移ると、罠ゾーンの占有も相手の場に移る。
 【アーティファクト】でもない限りそうそう5伏せしないが、地味な嫌がらせとしては機能する。
 通常モンスターでもあるので、《鹵獲装置》も積み増しできるのがポイント。
 《サイコジャンパー》を駆使して、全てを埋めてしまうことを狙っても面白い。
 単純に《超融合》や《傀儡虫》らで取り戻したり、神属性・幻神獣族指定で《群雄割拠》《御前試合》を狙ってもよい。
 しきたり耐性で維持しつつ、貫通や直接攻撃でダメージを与えることもできる。


《魔法族の里》《オネスト》 《同胞の絆》
 特定種族・属性にのみ許された強力なカードを、全て使用することが出来る。
  水属性・鳥獣族のような層の薄すぎる組み合わせに許されたコンボも再現可能。
  《同胞の絆》のような両者を指定するカードにとってもありがたい。
 里の場合、相手が除去しきったと思った所から前触れなく出現するため厭らしい。罠のため制約にもかからない。
  逆に言えば、相手に使用された時にこちらもロック解除要員として使用できるともいえる。

 他の例では、バゼストマの特殊召喚条件を満たしつつ、《ダイガスタ・フェニクス》から1800の2回攻撃が可能。
 《セイクリッド・オメガ》などを駆使すれば《迅雷の騎士ガイアドラグーン》にも繋げられうる。
  《反転世界》なども駆使して猫とオパビニアで殴っても良い。


《命削りの宝札》
 ノ―コストで3ドローと強欲な壺も引きつるドロー枚数を誇るが、ノーリスクとはいかないカード。
 最も効率よく使うには手札をゼロにし、エンドフェイズに全て捨てるため発動後にもまたゼロにする必要がある。
 そのため先攻初手想定で、宝札除く4枚を放出しつつ追加3枚も処理しなくてはならない。
 その上発動前後共に特殊召喚が規制されるため、《二重召喚》などを使わなくてはモンスターは1枚しか捌けない。
 そのためおのずとモンスターがかさばらず魔法罠を軸としたデッキ構成が求められる。
 対策として《ハーピィ・クィーン》のような魔法罠への置換、《浮幽さくら》使い捨てなどで処理する選択肢がある。
 一方で、デッキリクルート要員としてのモンスターすら採用を抑えたく、展開力は犠牲になりがち。

 罠モンスターは【アーティファクト】同様魔法罠ゾーンへの避難・相手ターンでのSSを満たすためこの方針と相性がよい。
 召喚権のかさむカードを減らしつつ、展開力を補える。
 類例としてトークン生成があるが、十分なステータスを確保できるカード・コンボに欠け難しい。


《幻影翼》
 ドロー加速や《宮廷のしきたり》耐性による遅延状況下で、枚数が溢れると罠ゾーンを占有する性質が首を絞める。
 そのため、なるべく溜まる永続よりも消耗の効くカードを採用したほうが効率がよい。
 このカードは永続で打点向上を図れ、耐性効果だけでも撃ち損にはなりづらい。
 《幻影騎士団クラックヘルム》はエクシーズ相手としての☆4、同時に打点を上げる相方、再回収or蘇生と下級ビート主軸の視点に立つと意外と悪くない。

 攻撃力上昇は数あれど永続効果や期間指定が大半で、永続的に残り無効化にもかからないカードは実は非常に珍しい。
 その中で単体で完結し付属効果もあるのがこのカードの優秀たる所以である。
 参考として以下に類例を示す。漏れはあるかもしれないが、9期末現在でもこの数に過ぎない。
 彼らならば限定条件もこちらから合わせていけるため、多少汎用性に劣るものも使っていける。

○効果対象を選ばないもの
 《イージーチューニング》
  チューナーの除外コストが必要ながら上昇量・運用法は申し分ない。
 《蛮勇鱗粉》
  対象を選ばない速攻魔法だが、最終的に残るのは上昇値相当分の低下となる。
 《聖なる鎧-ミラーメール》
  発動タイミングの制約が難しいが、しきたり戦闘耐性でカバーできるため猫にも有効。
 《No.87 雪月花美神クィーン・オブ・ナイツ》
  誘発即時3発と応用力があるが、上昇値に対して自身が重すぎる。
 《No.15 蟻岩土ブリリアント》
  全体強化。準罠モンも扱い3軸の幻影騎士団と相性は一応悪くない。
 《紅血鬼》
  自身以外に使う場合対象エクシーズと共に3体必要な重さを軽減できる。
 《パワー・サプライヤー》
  対象関係を取り続けている間だけながら、無効になっても適用は消えない珍しい例。維持手段が問題。

○スワンプマン・量子猫ならば対応可能なもの
 《アクア・ジェット》
  海洋3種族限定。《豪雨の結界像》はここで恵まれていた。
 《エレキューブ》
  雷族限定。装備魔法を外すというまどろっこしいカードだが、おかげで《旗鼓堂々》で重ね掛けできる。
 《ハ・デスの使い魔》
  悪魔族専用。召喚権の問題はあるが、魔法よりはサポートしやすい。
 《魔導戦士フォルス》
  魔法使い族限定。コストも神判を失った今非常に重い。
 《フレムベル・ベビー》
  炎属性限定。手札発動で使いやすいが、上昇量的にシンクロしてしまった方が無難。

○今回の趣旨に合わせにくいもの
 《C・コイル》
  「C」限定。対象層がまずさほど種類が無い上、名称までは流石にカバーできない。
 《女神の聖剣-エアトス》
  エアトス専用。召喚法との相性はいいが、上昇条件とは合わせづらい。墓地に送る手段も外部委託。
 《オーバーレイ・ブースター》
  上級・ターン制約のある墓地発動・エクシーズ用と重さが目立つ。
 《ガガガリベンジ》
  エクシーズ用でかつ、素材もガガガを要する。
 《太鼓魔人テンテンテンポ》
  相手の場にも依存するうえ、限定範囲も狭いためほぼ自己強化用。
 《幻蝶の刺客アゲハ》
  これの他、相手を下げる効果は永続だろうとすぐに破壊してしまうのでサンドバッグでも作らないと旨みが無い。


《強制脱出装置》ほかバウンス
 近年は1:1交換を確実に遂行する罠を厚くするよりも、モンスターを増やしメインギミックを滞りなく運航することの方が重要視される。
 そのため、アリアドネやフレシアの影響によるカウンターや落とし穴の他、単体除去はクセの少ないこのカードに絞られやすい。と見ている。
 対罠モンスターへのバウンス除去は、召喚権も使わずすぐにでも復帰されるのであまり効果が無く優位といえそうだ。
 《霞の谷のファルコン》などで自発的にバウンスする用途にも使いやすく、《苦紋様の土像》を何度も狙ったりできる。
 さらに《霞の谷の神風》はフィールドでの属性を参照するので、風属性指定した彼らでも滞りなく起動できる。


《闇の護封剣》《砂塵のバリア-ダスト・フォース》
 でかい《月の書》というか、セット環境を作り出すカード。
 これらの効果を受けた場合、罠モンスターは罠ゾーンに戻ってセットされる。
 つまり、これらの「反転召喚できない」ロックに対して抵抗力をもっているといえる。
 【ゴーストリック】に対しても戦えるといえなくもないが、猫娘に立たれるとほぼ同じのため注意。
 《皆既日食の書》を受けた場合は、ドロー枚数が減るので少し損な相性。
 ネタとしていえば、毎ターン《月読命》で種族と属性を変えて出しなおす遊びが出来る。


《群雄割拠》《御前試合》
 手札・墓地のカードの種族・属性をも支配下に置く規制カード。
 真っ先に浮かぶのは同時使用しても《真炎皇ウリア》を阻害しない点だが、それだけではない。

 属性変更効果だけを見れば《錬金生物 ホムンクルス》《幻惑の巻物》などがある。
  しかし、あくまで起動効果によるため元の属性を参照するタイミングがどうしても生じてしまう。
  そのため、「そもそもプレイ(召喚)ができない」という状況に対応できない。
 そこで彼らは元の種族・属性を持たないため、発動前に何も参照されない。
 先に出ているモンスターが何であろうと、常に相棒として寄り添うことができる。
 同様の事が出来るのは、墓地の種族に干渉し統一してしまう《アンデットワールド》ぐらいのもの。
 里の例然り、このようなプレイ制限系のメタに対する対抗札としての特性ももつ。メタのメタ。
 「相手が適合するモンスターを採用していない」という前提の干渉をすり抜けられるのだ。

 で、属性を参照した制限といえば。本ブログでもおなじみ
 パキケファロや複属性召喚時の全属性ロックされている状況では発動できないのはやむを得ないが、単色状況下ならばどの結界像の横にでも出せる
 複数属性を採用し実質的にどの属性の特殊召喚も考慮しない【結界像ビート】において、ほぼ唯一の展開札となりうるポテンシャルを秘めている。
 ロックが途切れた時は《同胞の絆》のほか、《烈風の結界像》ならば《スワローズ・ネスト》からもリクルートできる。
 スワンプマンは1800で最低限のアタッカー打点を持つため、クロック数の向上や《オレイカルコスの結界》の攻撃制限効果を見越した護衛として寄与できる。



旧来の【スタンダート】で好まれたカードや今もサイドデッキから活躍するカードとは、「どんなデッキに入れても決まった仕事を遂行できる」、故にどこにでも入るといった側面があると思います。
彼らは逆に、「何の仕事もないからこそ、どんな仕事でもできる」故にどこにでも入れられるという結果は同じであれ逆の性質をもった面白いカードだと思われます。
色々運用検討してみた上での覚書ですが、他の使い方の研究も進むと個人的に楽しみです。
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プロフィール

戸付湯歌

Author:戸付湯歌
たかが知れている。

思いつきはツイッター経由。
 思考の嗜好であり、試行の歯垢に過ぎない。

主に遊戯王のカードやデッキの考察、自分専用まとめwiki。
たまに漫画・アニメ評とか。
神海英雄先生のソウルキャッチャーズは永遠の魂です。

主要記事
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