削るは鎬かその骨身

《神星なる因子》の付属効果あたりからでしょうか。9期の特徴としてドローが軽くなったが挙げられても良いと思います。
EMはシリーズ内にドロー効果モンスターを2種ももち、《EMキャストチェンジ》どころか《イグナイト・リロード》でも既存の《打ち出の小槌》などにみられた「同数引き直せるのはいいけど魔法1枚分空消費している」という点に無償化させてきています。
そんな中、他に必要カードどころかコストもない1枚の魔法から3枚ドロー、すなわち+2するカードまで出現しています。




もちろん戦闘・バーン共に不可かつ展開も不能で最終的に満足曰く捨て鉢なハンドレスで終わるという、制約面では非常に身を削るような重いカードです。
特に、最大の問題点と考えられるのは以下のとおり。

○先行初手を5枚→7枚に変換
 →SS不可のためモンスターは基本的に1枚しか処理できない
 →故に6枚魔法罠としたいが、全部伏せても1枚余る 後攻ならばなおの事

うまく最大限に使えた場合でも、そのままでは折角得た1アドを棒に振る事になります。
十全に活かすためにはデッキ構成から検討が必要な、おいそれと《強欲で謙虚な壺》のように汎用とは言えない代物です。

それらを解消しうる、デッキ構成の方針案を以下に纏めました。
ほぼ「先行1ターン目に発動し場を構築する」ことを前提としているため尖った事を言っていますが、
中盤の補給を見込んでの採用の場合でも3枚捌ききる必要があるので多少は通用すると思います。



1.ゾーンを有効に使う
 先に述べた問題点は、モンスターゾーン1+魔法罠ゾーン5を前提として「1枚余る」としております。
 しかし遊戯王には、それ以外にもカードを展開できるエリア、フィールドとペンデュラムがあります。
 残り1枚がそれらに属するならば、不都合なく7枚すべてを展開可能です。
 特にPモンスターは召喚・セッティングの2択がとれるため、モンスター嵩張り事故にも対応しつつモンスター比率を上げられます。
 一方で、それぞれ同時設置可能枚数は通常魔法罠の5と比べ1・2と少ないため、あまり同種を多く積むのは不適切となります。
 フィールドは《テラ・フォーミング》の存在もあり、少数採用でもある程度確保確率を上げることもできます。



2.捨ててもいいものを採用する
 いわゆる墓地アドバンテージを意識したプラン。
 単純に蘇生カードを多めに採用し、捨て蘇生を見込んで大型を採用するのも一考。
 その際相手ターンにSSできる《リビングデッドの呼び声》系統が好まれますが、罠ゾーンを圧迫し続ける難点もあるため下級を軸にする場合は《マジック・プランター》他で処分しても共に破壊されない《強化蘇生》が推奨されます。

《デーモン・イーター》《超電磁タートル》
 自己再生をはじめとした墓地効果持ちは率先して墓地に送りやすく、モンスターのかさばりへの不安を軽減できます。

【シャドール】
 効果による墓地送り誘発を満たすため、デメリットそのものをトリガーにできます。
 フィールドに出したシャドールのリバース効果も、ハウンドを送れば共に発動可能。
 除去先のないドラゴンとSS規制にかかるファルコン・セフィラルーツ以外が主となります。
 
《ヒステリック・サイン》
 墓地に送られたターンのエンドフェイズにサーチする系統。
 捨てる処理はあくまでエンドフェイズ中の1度なので、その後に手札が増える分には問題ありません。
 《ハーピィ・ハーピスト》も該当するため、【ハーピィ】とは比較的相性がよいといえます。
 類例は《無頼特急バトレイン》《彼岸の悪鬼スカラマリオン》。
 この類の効果を擁するシリーズは特殊召喚効果が多く、活かしきれるとはいいきれません。



3.エンドフェイズ発動で稼ぐ
 上記の墓地送り誘発以外にも、別の条件でエンドフェイズに手札を増やすことは可能です。
 「引いたカードを利用しきる」という趣旨とずれるカードもありますが、別途アドバンテージを加算できる有用なカードです。

《超再生能力》
 命削りの処理は「送る」のため、「捨てる」に反応するこのカードには対応しておりません。
 それでも《調和の宝札》《トレード・イン》ほかを駆使するタイプは阻害しないので共存の余地があります。

《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》
 1.の有効利用にも通じるカード。サーチ範囲も広く、様々な応用が可能です。

類例(召喚誘発)
 《マジェスペクター・キャット》《ジェネクス・ニュートロン》《矮星竜プラネター》《フロント・オブザーバー》
 《クリバンデット》
類例
 《BF-上弦のピナーカ》《XX-セイバー ダークソウル》(要召喚+墓地送り)
 《魔装戦士ドラゴディウス》(相手による破壊のため先攻向きではない)
 《幻影騎士団クラックヘルム》(メインフェイズの墓地発動のためあらかじめ送っておく必要あり)
 【TG】
 《ライトロード・ウォリアー ガロス》(他のライトロードも必要)
 《クリフォート・アセンブラ》



4.消耗品を軸とする
 強力な永続・装備を引き込むために使うのもまた一つの採用理由ながら、それらに傾けすぎると後のドローで引いたカードが展開できず腐ってしまい折角のドロー量を十全に生かせないこととなります。
 5枚セットしてそのすべてが永続または発動タイミングが来ずゾーンを占有していると、引き込んだ新しい魔法すら発動できません。
 《炎舞-天機》が場に残りやすい【武神】と相性がいいと言いきれない点はここにあります。

 この時、なるべく発動条件のないものが推奨されます。
 発動条件というのは罠・速攻魔法の「セットしたターン発動できない」も含み、先行1ターン目を考えると対象不在となる除去カードも広義には当てはまります。
 ターン制限のある命削り自身の2枚目を引くのも難儀な点で、《強欲で謙虚な壺》も同様です。

《取り違い》
 《手違い》のほうが拘束の安定感はありますが、セットしなければいつでも撃てるので早々に切ることができます。
 初手でサーチをしないデッキは現在既に少数派で、明確なアドバンテージはとれずとも出鼻くじき程度には使えます。

《エクスチェンジ》
 消費がある分2:1交換となる使い道の難しいカードですが、自分の事故を解消し相手を事故らせる、カードの噛み合いを最重要視する近年のデッキへのひとつの回答です。
 こちらも枚数バランスという意味で噛み合いを求めるシステムになるので手札調整に一役買います。
 殆どを伏せることを前提としているため、不要札1枚を残すことも容易です。
 ミラーマッチ気味に想定して組むことで、相手のカードもそのまま自分のアドバンテージに活用できます。
 (例・EMを採用し奪ったサーチャーで獲得、展開札としての《揺れる眼差し》をメタカードとして強奪する)

《浮幽さくら》
 エクストラを適切に用意し、宣言さえできればフリーチェーンで手札発動できるモンスター。
 可能ならば、《墓穴の道連れ》《手札抹殺》などピーピングを併用すればあてずっぽう宣言を防げます。
 リスクは無いため、エクストラピーピングからデッキを判別するために使うという考え方も。
 しかし、このカードは場のモンスター数を参照するため先攻ではほぼ達成できない「条件有り」に含まれます。
 そこも考慮すると、後攻の6(8)枚目を処理するカードと言う位置づけ。

《封印の黄金櫃》
 一時的にディスアドながら、ターンさえ持てば消耗後に補給ができる。
 命削り・強謙といった複数引きたくないカードを退避させるのにも有効。
 また、《サイバー・ウロボロス》を仕込むことでモンスター被り事故をドローに変換する小技も。
 宮司も仕込むと地味にダークマターへのカウンターにもなる。モンスター増やし過ぎ事故には注意。



5.モンスターを処分する
 最も恐れるべきは、モンスターのかさばり。
 上で有効と挙げた【シャドール】ですが、命削り後に引く分にはアドバンテージに変換できる一方、先に引きすぎるとそもそもドローが出来ません。
 そのために《虚無の波動》で全て墓地に送っていては本末転倒です。
 ドロー前にも手札を0にできるよう放出手段があるとなお良いです。

【妖仙獣】
 それぞれの召喚権追加効果によって、手札のモンスターを全て放出するプラン。
 特殊召喚ができないため、シリーズ全体で召喚効果をもつ彼らにしかできないことです。
 手札に戻すのは墓地送りを行ったあとなら問題なく残るため、その点でも好相性です。
 うまく《修験の妖社》を確保できれば、《妖仙獣木魅》によりドロー後のモンスターも放出できます。
 同様に《ハーピィ・ダンサー》も自分を犠牲にはしますが、風モンスター全般を召喚可能。

《ハーピィ・クィーン》ほか
 手札発動で魔法・罠に変換できるモンスター。特にフィールドサーチである所が優秀。
 かさばらせないためにモンスターを絞ると今度はモンスターが引けず戦闘が行えないことが始まるので、このような形で選択肢を与えてくれるモンスターはありがたい。
 同時に墓地も肥やせるため、蘇生プランとも相性がよい。



6.手札0枚を楽しむ
 ジョジョ、逆に考えるんだ 「カードロスが存在する」ではなく「最終的に手札を0にできる」と
 以下は手札0の状態に意味があるカード達。《強制脱出装置》には注意。

《マジカル・エクスプロージョン》
 いわゆる《マジエク帝》のキーカード。ドローソースを連続で撃ち、ワンキルダメージ達成を目指します。
 手札に余りが生じても、《無の煉獄》とともにまとめて墓地リソースにしつつ発動条件を満たしてしまいます。
 準先攻ワンキルなので、ターン1発動のこのカードは1枚のようです

【インフェルニティ】
 バリア・ブレイクといった干渉札の発動条件を満たせます。
 本来の持ち味連続特殊召喚はできないので、ガーディアンロックやリローダーパーミッションのような特殊型向け。

《タスケナイト》
 ドローしても直接墓地においてしまえるため、対策を打たれなければ1ターンは安全を保障できます。

《サイバー・デーモン》
 更なるドロー加速。《トリック・デーモン》によるサーチにも対応。
 自壊効果がありますがチェーンブロックの組み順は任意なので、命削り処理を先にすれば生存できます。
 ただしその後増えた場合の破壊は免れません。
 発動タイミングは異なりますが、《英知の代行者マーキュリー》と併用し3ドロー状態にしたり。高望み。
 発動タイミングが同じ《破滅へのクイック・ドロー》ならまだなんとか。

《メカニカルハウンド》
 手札0のあいだ永続効果を適用するロックモンスター。ドローフェイズごとに速攻魔法を許すため注意。
 サイクロン系統すら許さず自分のPは普通に貼れるため、魔封じの芳香以上にP狩りには強い。



効果そのものによって生じる制約に加え、プレイングの制限も大きいこのカード。
しかして、それを潜り抜けて利点だけを享受できたとき、ファンデッカーは喜びを感じるのです・・・
それぞれのカードの特性を有機的に組み合わせたデッキは理想の一つです。
そんなこんなで、特性の研究を進めていきたいものです。
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戸付湯歌

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思いつきはツイッター経由。
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たまに漫画・アニメ評とか。
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